視力変化に思うこと。

おそらく全日本No. 1イノチグラスラバーである與良だいちさんの目の変化から考察しました。
こういうの大好物!

東京・茨城を中心に全国で活動中。
感覚と感情と思考をつなぐセラピスト
innochi眼鏡目育士のきたみさちです。

だいちさん自身の人体実験結果。
半年間の変化を大公開です。

見る仕組みについて簡単に解説します。




目はレンズ(角膜+水晶体)を通した像をスクリーン(網膜)に映し、映した像を脳で処理することで物を見ています。


スクリーンに像を映すためには、レンズの厚みを変えてピントを合わせます。
レンズの厚みを変えるのは毛様体筋です。

どの距離でどのようにピントが合うかの状態を近視・遠視・乱視といって、数字でレベルを表します。




上の写真はコンタクトレンズのパッケージです。

左上にSPH-5.50と書かれています。
これは近視の度数のことです。

度数はマイナスが近視、プラスが遠視、0.25刻みで表示されます。


右上にCYL-1.75と書かれています。
これは乱視の度数です。
乱視にもプラスとマイナスがあります。
ほとんどの場合はマイナスで、乱視も0.25刻みで表示されます。

AX180と書かれているのは乱視の軸です。
乱視軸については別の機会に。

これらを踏まえてだいちさんの目の変化を見てみましょう。

2019年1月のデータ。
右目:近視-1.50乱視-2.25瞳孔の大きさ6.2
左目:近視-4.25乱視-0.75瞳孔の大きさ5.2


2019年6月のデータ。
右目:近視-0.75乱視-2.50瞳孔の大きさ7.9
左目:近視-3.25乱視-0.75瞳孔の大きさ7.4

半年間で数値が大きく変わっています。

1月:右目近視-1.50→-0.75(3段階)

6月:左目近視-4.25→-3.25(4段階)


右目だけで言えば眼鏡要らないのでは?
不同視(視力の左右差)も少し軽減しているようです。
面白いですねえ。
近視度数って変わるんです。
低下するばかりじゃないんです。

そしてそしてそして!
わたしの興味を引いたのが瞳孔の大きさ。

1月:右目6.2左目5.2→6月:右目7.9左目7.4

瞳孔の左右差が半分になっています。

何が起きているのだろう!
視力回復と関係していそうな気配。

わたし的には、自律神経のバランスが整ったことで視力回復に至ったのではないかと考えています。

瞳孔について簡単に説明します。



黒目全体を虹彩といいます。

瞳孔は虹彩の中心にある穴で、その大きさは瞳孔を環状にとりまく瞳孔括約筋と放射状に走る瞳孔散大筋の作用によって変化します。

瞳孔の大きさを変えるのは筋肉ですが、自律神経が支配しているため意図的に動かすことはできません。
内臓と同じです。

瞳孔はいくつかの反射によって大きさを変えます。
大きくなるのが散瞳、小さくなるのが縮瞳です。
  • 対光反射…光の強さに応じて散瞳&縮瞳する
  • 輻輳反射…近くを見ると縮瞳する
  • 毛様体脊髄反射…首や前胸部の刺激で散瞳する
精神的興奮によっても瞳孔径は変わります。

左右の瞳孔径は同じであることが基本です。
通常でも小さな差はありますが、差が大きいことを瞳孔不同といい、瞳孔不同がある場合何らかの神経障害の可能性があります。

大事なことなのでもう一度。
瞳孔の開閉は自律神経支配です。

だいちさんの目は1月時点で瞳孔不同がありました。
学生時代に目の怪我をして上下左右の斜位に回旋斜位もお持ちです。

瞳孔の調節に関わる動眼神経は、まぶたを開く動作や眼球を上下左右に動かす動作にも関わるので、怪我と瞳孔不同は大いに関係があると考えられます。

6ヶ月の内、以前との違いとなる特徴的な行動は、1日の3分の1ほどを度なしプリズム入りのイノチグラスで過ごしていたことだそうです。

何が起きていたのか、だいちさんとのやりとりをまとめながら再考察してみます。


毛様体筋とは水晶体の厚みを変えてピント調節をする筋肉のことです。
瞳孔の大きさを変える筋肉とは別の筋肉ですが、自律神経の働きからみると同時に動いています。

散瞳(瞳孔開く)-毛様体筋緩む(水晶体薄くなる)

水晶体が薄いときは遠くにピントが合うときです。
これらの動きは交感神経の作用です。


近くを見るときには輻輳反射といって縮瞳する反射がありますが、こちらは副交感神経作用。
輻輳とは左右の目を中央に寄せる動きのことです。
寄り目。


瞳孔反射に種類があることを把握しておらず全体像への理解が甘かったです。


実際は前述した通りで、光量調節のため&見るために瞳孔径は変わります。

見るに係る反射は見る欲求から生まれているのでしょう。


暗いところで見るために明るさが必要だから散瞳が起こる、というのが適切な表現だと思います。


~以下引用~


瞳孔径の変化は、網膜に投射する光量の調整に寄与する。

このことは、カメラの絞りに類似する。 瞳孔径は網膜像の質に影響する。

瞳孔径が大きいと、収差により網膜像は劣化する。

瞳孔径が小さいと、回折により網膜像は劣化する。このことは小絞りボケに類似する。


~引用ここまで~(出典:Wikipedia)

収差とは結像時に起こる色の歪みやボケのこと。

回折とは光の回り込みのこと。


場面に応じた瞳孔径に調節されるから適切な視覚が生まれるということです。


だいちさんの場合、恐らく怪我による動眼神経への影響が瞳孔不同を生んでいます。

神経活動がスムーズに出力されないので自律神経のアンバランスにつながるのではないかと想像しますが、確かめることは難しいです。





暗いところで本を読むことで本当に視力低下が起こるのか不明ですが、暗い中でのスマホの使い過ぎは目だけでなく広い範囲で悪影響があると実感しています。

寝つきが悪くなるし眠りそのものが浅くなる。
布団の中でスマホを使い過ぎた日は早朝覚醒が起こりやすい気がします。


はいちゃんの投稿の通り、スマホの使い過ぎで身体と脳の混乱が起こることは想像に難くありません。




度の有無がどう影響しているかは謎が残りますが、
レンズは水晶体のサポートをしているわけだから度が入ることで調節力に制限をかけることにもなるというのがわたしの考えです。

調節力とは水晶体の柔軟性と水晶体を伸び縮みさせる筋力のこと。




わたしの返答、論点がずれてますね。
安定のコミュニケーションエラー笑。

この仮説、検証が楽しみだなあ。どう出るだろう。
合わないレンズが悪影響を与えることは間違いありません。



強めの度数で近くを見たら瞳孔が広がったそうです。
近くを見るときの本来の機能とは反対の動き。
近くを見るときは輻輳が起こり、輻輳に伴って瞳孔は小さくなるはずです。

度が入っていることでピントの合う距離が裸眼とは違っています。
何度か確かめてみないと何とも言えませんが、どこでピントが合っているかと瞳孔の開閉に関係があるのではないかと想像します。

度が入っていれば水晶体を厚くする(近くを見る)動きはしにくいでしょう。
もしかすると輻輳もしにくくなるかもしれません。
輻輳反射で縮瞳が起こるので輻輳しにくいということは散瞳になる。かな?

ライトでチェックしてみたいなあ。
対光反射が左右でどう出るのか確認したいです。

だいちさんの度なしイノチグラスにはカラーとプリズムが入っています。
カラーとプリズムの効果として推測できることの一部は以下です。
他にもきっとあるだろうけど、この場面で明確に挙げられるものだけにしました。

  • カラーが光刺激を軽減した可能性。
  • プリズムで動眼神経からの指令をサポートした可能性。

そして、片目だけ瞳孔が開いた気がするとのこと。
瞳孔不同は今でも起きているみたいですね。
だからこそプリズムが功を奏したのかもしれません。

だいちさんのプリズムは輻輳をサポートするベースイン処方。
眼鏡が間接的に縮瞳をサポートしたとも考えられます。

反射を適切に起こせる環境=輻輳のサポートがプリズムでなされたこと。
過剰な反射を起こさずにいられる環境=光刺激の緩和がカラーでなされたこと。

主に以上の働きが自律神経のバランスを調え、身体の快復力を向上し、結果的に視力の向上に繋がったのではないかと考察してみました。

思ってたより長いー。
読んでくださった方、ありがとうございます!


きたみさち

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